馬鹿チヨ

友達のチヨちゃんは、ちょっと天然が入ってる。
2学期の始業式に、夏休みボケが消えず、ビーチサンダル履いて登校してた。
校外学習のオリエンテーリング中、蝶を追いかけて山の中で迷子になってた。
頭が弱いわけではないが、いろんな意味で自由な子です。
要注意人物である。

ただ、チヨちゃんには凄い才能があるの。
ピアノです。
少し前に、イギリスだかフランスだか忘れたけど、そこの権威あるコンクールで、
みごとに優勝したのよ。
朝礼のときに前へ出て表彰されるチヨちゃんの姿を見て、あたしはとても嬉しかった。
いつもボケ~としてるチヨちゃんを知る友人達は、とても驚いていた。
チヨちゃんは天才肌なんだよねきっと。
あたしはチヨちゃんの凄さをみんなにもっと知ってもらいたくて、
1つの行動に出ました。

来月の文化祭で、ピアノを弾いてもらおうと思ったの。
チヨちゃんに聞いてみると、本人も大喜びでやりたいと意気を見せてくれた。
しかし、文化祭まで期日が迫ってるため、体育館のステージを使う人の申請は、
もうとっくに終わっている。
今更チヨちゃんをステージに立たせられる時間は余っていなかった。

それでもなんとかするため、先生に学園祭終了時間を延ばしてもらい、
20分間の延長を得ることが出来た。
どうせなら沢山の人に聴いて欲しかったので、
お昼1時にチヨちゃんのステージを組み込んだ。
そのせいで、すでに決まっていたスケジュールを変更。
時間がずれるクラスの人やクラブなどに、頭下げて周った。

それでインターバルなどの計算を入れると、
チヨちゃんには8分間与えることが出来ました。
これで1曲は弾けるでしょう。
来場した生徒や父兄が、チヨちゃんのピアノに感動する様を想像すると、
苦労なんか吹っ飛んだよ。

昨日まで、何故か3日間休んでたチヨちゃんが、今日久しぶりに登校した。
そのチヨちゃんの右腕は、ギプスをはめて包帯でグルグル巻きになってた・・・・


∑@( ̄□ ̄;)@ ガ~ン!!


3日前、弟がスケボーで遊んでるのを見て、自分もやりたくなって滑ったら、
そのまま大コケして骨折したらしい。

「あんたって奴は・・・・なんでこんな大事な時に骨折するのよ!」
「なんかね、弟を見てたらあたしも滑れるかな~って思ってw」
「あんたみたいなボケ~としてるのが滑れるわけないでしょ!」
「ののちゃんヒドイ・・・・」
「ヒドイんはお前じゃ! 文化祭のステージどうすんのよ!」
「ん~~~~~・・・・むりっぽい?ww」
「こ・・・ろ・・・す・・・(怒)」
「ええええええっ!?」
「ええええっちゃうわ! こっちは苦労して時間作ったのよ!」
「でも、文化祭までにギプスは取れるでしょうけど、リハビリが残ってるし・・・」
「もしピアノが弾けなかったら、カスタネット1個持たせて舞台に立たせるからね!」
「それって・・・ムチャクチャ恥ずかしいんちゃうの・・・・?」
「あたしはやらせると決めたら、絶対にやらせるわよ。
 嫌なら気合で腕を治しなさい」
「。゜(゜´Д`゜)゜。ウァァァン 」

チヨちゃんはカルシウムのタブレット買ってきて食べてた。
それで治るかどうか知らないけど。
文化祭まで残り数日間、チヨちゃんが逃げ出さないように見張ってなきゃいけない。
ただでさえ忙しいのに、また1つ仕事が増えたよ・・・
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by nonomiroom | 2008-10-29 22:48