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『梅は近景、桜は遠景』って言葉があります。
梅は近くで見たほうが綺麗で、桜は遠くから見たほうが美しく見えるって意味。
確かに梅の花は近くのほうがいいね。
遠くだと木全体が薄汚れて見えるから。
でも、桜は遠くても近くても、綺麗だと思ってました。

今日、お姉ちゃんと一緒に買い物に行ってきた。
その帰りに、お花見の出来る場所を通りがかったの。
ちょっと見て行かないってことで、車を止めて桜見物へ。

やっぱ近くで見ても綺麗でした。
あたしは桜の木が1番好きかも。
でもね、お花見してる人がいっぱい居て、騒がしいから情緒を感じることができません。

あたしが小さかった時、どこだったか忘れたけど、
お爺ちゃんがお花見に連れて行ってくれたの。
そこはね、すっごい桜がいっぱいだったのに、誰もいないの。
風が吹くたびに桜吹雪が舞い踊り、とても幻想的でした。
あまりに現実離れした光景に、少し気味悪さを感じるくらい。
昔から桜と鬼を組み合わせた物語が多く残ってるのも肯けます。
また、桜の木に下には屍体が埋まってるとかね。
ホントそんな気分になるのよ。

あまりによっぱが多いから、早めに車へ退避することに。
少し残念でした。
でもね、良い事もあったのよ。
川の土手を走る車の中で横を向いたら、
さっき居たお花見の場所を、遠くから見る絶好のポイントだったの。
まるで大きなピンクの絨毯が、町を覆うように広がってるの。
最高にステキな景色で、思わずため息が出ました。
車を止めてもらって、しばらくその場で観賞会。

桜は遠景って言葉の意味を、今日初めて実感しました。

by nonomiroom | 2008-04-04 01:32